著作権 ©2000 W3C® (マサチューセッツ工科大学, フランス国立情報処理自動化研究所, 慶應義塾大学). すべての権利が留保されている。W3Cの免責(liability), 商標(trademark), 文書利用(document use), ソフトウェア使用許諾(software licensing)規則が適用される。
この文書は、オーサリングツール アクセシビリティガイドライン 1.0 [ATAG10] の付録である。この文書は、オーサリングツール アクセシビリティガイドライン 1.0 のチェックポイントすべてを、優先度別に組み立てて、オーサリングツールの開発者のためのチェックリストとして列挙したものである。入門的な情報や、関連文書に関する情報、用語集、詳しい情報については、オーサリングツール アクセシビリティガイドライン 1.0 を参照されたい。この文書は、オーサリングツール アクセシビリティガイドライン 1.0 の代わりとなるものではない。
リスト版のチェックポイント一覧表も利用可能である。
この節は、公開時におけるこの文書の位置づけを説明したものである。他の文書がこの文書に取って代わることがある。この文書の最新の位置づけは、W3Cにおいて維持管理されている。
この文書は、オーサリングツール アクセシビリティガイドライン 1.0 の付録である。このガイドラインは、W3C会員およびその他の利害関係者によりレビューされ、ディレクターによってW3C勧告 (Recommendation) として公布されている。この文書は安定的な文書であって、参照素材として利用したり、他の文書から規範的リファレンスとしての引用に用いてもかまわない。
この文書[原文]の既知のエラーの一覧は http://www.w3.org/WAI/AU/ATAG-ERRATA で入手できる。この文書[原文]のエラーは wai-atag-editor@w3.org へレポートいただきたい。
この文書は、オーサリングツール アクセシビリティガイドライン ワーキンググループ (AUWG) により、ウェブアクセシビリティ イニシアティブ (WAI) の一部として作成されているものである。ワーキンググループの目標はAUWG憲章に論じられている。
現行のW3C勧告およびワーキングドラフトやノートを含むその他の技術文書の一覧は http://www.w3.org/TR で見ることができる。
このチェックリストには、オーサリングツール アクセシビリティガイドライン 1.0 のチェックポイントが含まれており、オーサリングツールの開発者のためのチェックリストとして優先度別に組み立てられている。
チェックポイントにはそれぞれ、優先度レベルがある。優先度レベルは、この仕様書の目標に沿う上でのチェックポイントのインパクトを反映している。この目標としては、つぎのものがある。
優先度レベルは以下のように割り当てられる。
ウェブコンテンツの生成や制作、チェックに言及するチェックポイントのなかには、複数の優先度をもつものがある。優先度は、ウェブコンテンツ アクセシビリティガイドライン (WCAG) 1.0 [WCAG10] における対応する優先度による。
例:
この文書にあるチェックポイントが WCAG 1.0 [WCAG10] を参照するとき、そのオーサリングツールによってサポートされ、あるいは自動的に生成されるコンテンツに言及する WCAG 1.0 チェックポイントだけが適用される。適用可能な WCAG 1.0 チェックポイントのなかには、(制作者の関与なしに)自動的に満たされるものがあるかもしれないが、プロンプトやドキュメンテーションの形式で、人間の判断やツールからのサポートを必要とするものもある。ツールが違えば、同じチェックポイントの満たしかたも違うことがある。
それぞれのチェックポイントの優先度レベルは、制作者が、必ずしもそのオーサリングツールの熟達したユーザであるとは限らないが能力のあるユーザではあり、またアクセシビリティの知識をほとんどあるいは全く持っていないという前提に基づいて選ばれている。たとえば、制作者は、ドキュメンテーションのすべてを読んでいるとは期待されないが、アシスタンス用の文書を活用する方法は知っているものと期待される。
チェックポイント | はい | いいえ | 非該当 |
---|---|---|---|
チェックポイント 1.1 制作者がアクセス性の高いコンテンツをそのツールがサポートしているマークアップ言語で生産できることを保証する。[優先度 1] (1.1 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 1.2 ツールがオーサリングや変形、変換の間にアクセシビリティ情報をすべて保持することを保証する。[優先度 1] (1.2 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 2.2 規則に従ったマークアップをツールが自動的に生成することを保証すること。[優先度 1] (2.2 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 3.4 等価代替物を自動的に生成しないこと。機能が確実にわかっているときを除き、以前に制作された代替物を制作者の確認なしに再利用しないこと。[優先度 1] (3.4 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 6.1 アクセス性の高いコンテンツの生産を促進する機能をすべてドキュメント化すること。[優先度 1] (6.1 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 7.2 制作者が編集ビューの中で文書マークアップに影響を及ぼさずに表現を変更できるようにすること。[優先度 1] (7.2 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 7.3 アクセス性の高い様式で、生産者が、それぞれの要素やオブジェクトのプロパティをすべて編集できるようにすること。[優先度 1] (7.3 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 7.4 編集ビューにより、アクセス性の高い様式で、文書の構造を経由したナビゲーションが可能となることを保証すること。[優先度 1] (7.4 のためのテクニック) |
註: これらは、ウェブコンテンツ アクセシビリティガイドライン [WCAG10] のチェックポイントへの参照によって処理されるべきものであり、3つの異なるレベルに沿うことがある。
チェックポイント | はい | いいえ | 非該当 |
---|---|---|---|
チェックポイント 1.3 ツールが自動的にマークアップを生成するときには、それがW3Cのウェブコンテンツ アクセシビリティガイドライン 1.0 [WCAG10] に適合していることを保証すること。[関連優先度] (1.3 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 1.4 ツールが用意するテンプレートがウェブコンテンツ アクセシビリティガイドライン 1.0 [WCAG10] に適合していることを保証する。[関連優先度] (1.4 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 3.1 制作者に対して等価な代替情報 (例. ビデオのキャプションや聴覚的解説、噛み合いテキスト字幕) をつけるよう制作者に対してプロンプトを出すこと。[関連優先度] (3.1 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 3.2 制作者が構造化されたコンテンツを作成し、情報をその表現から分離するのを手助けすること。[関連優先度] (3.2 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 3.3 同梱されたコンテンツがウェブコンテンツ アクセシビリティガイドライン 1.0 [WCAG10] に適合していることを保証すること。[関連優先度] (3.3 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 4.1 アクセシビリティ問題をチェックし、制作者に知らせること。[関連優先度] (4.1 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 4.2 制作者がアクセシビリティ問題を訂正する補助をすること。[関連優先度] (4.2 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 7.1 適用可能なオペレーティングシステムやアクセシビリティ規格、慣習をすべて利用すること。(アクセシビリティにとって不可欠な標準規格や慣習は 優先度 1, アクセシビリティにとって重要な標準規格や慣習は 優先度 2, アクセシビリティにとって役に立つものは優先度 3.) (7.1 のためのテクニック) |
チェックポイント | はい | いいえ | 非該当 |
---|---|---|---|
チェックポイント 2.1 利用可能で作業に適しているときには、最新版のW3C勧告を利用すること。[優先度 2] (2.1 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 4.3 ツールが認識しないマークアップは制作者が保持できるようにすること。[優先度 2] (4.3 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 5.1 アクセス性の高いオーサリング慣習に関連する機能が、ツールの全体的なルック=アンド=フィールに統合されていることを保証すること。[優先度 2] (5.1 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 5.2 ウェブコンテンツ アクセシビリティガイドライン 1.0 [WCAG10] の優先度 1 のチェックポイントをサポートするアクセス性の高いオーサリング慣習が、最も目立っていて制作者が簡単に始動させるものであることを保証すること。[優先度 2] (5.2 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 6.2 アクセス性の高いコンテンツを作成することが、用例を含め、ドキュメンテーションの一部として自然に統合されていることを保証すること。[優先度 2] (6.2 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 7.5 アクセス性の高い様式で文書の構造の編集ができるようにすること。[優先度 2] (7.5 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 7.6 制作者が編集ビューの中で検索をできるようにすること。[優先度 2] (7.6 のためのテクニック) |
チェックポイント | はい | いいえ | 非該当 |
---|---|---|---|
チェックポイント 2.3 ツールによって生産されたマークアップがW3C仕様書に適合しない場合に、それを制作者に知らせること。[優先度 3] (2.3 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 3.5 マルチメディアオブジェクトの等価代替物を管理し、編集し、再利用する機能を用意すること。[優先度 3] (3.5 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 4.4 文書のアクセシビリティ状態を要約したものを制作者に提供すること。[優先度 3] (4.4 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 4.5 制作者が、構造を伝達するために誤用されている表現マークアップを構造マークアップに変形したり、スタイルのために使われている表現マークアップをスタイルシートに変形できるようにすること。[優先度 3] (4.5 のためのテクニック) | |||
チェックポイント 6.3 アクセシビリティ専門の節の中に、アクセス性の高いコンテンツの生産を促進するツールの機能をすべてドキュメント化すること。[優先度 3] (6.3 のためのテクニック) |
最新版のW3C仕様書については、W3Cテクニカルレポートのリストを参考にしていただきたい。